ラブレプリカという作品。
ラブレプリカというGardenから発売されたエロゲをやった話をします。
作品との出会い
たまたま中古CDショップを巡っていた時、ラブレプリカオリジナルサウンドトラックに出会いました。まぁまぁエロゲに触れてきた僕でしたが、その時に初めて存在を知ったレベルでしたね。
出会いは一期一会、ということでとりあえずCDを購入して試しにOPを見てみたんですよ。(アバンムービーはただの学園ものなので割愛) するとまぁ、鳥肌が立ちまして立ちまして。CDジャケットに居るヒロインらしき子がなんか死んでるし神曲だしやべえな...と。
色々と調べているうちに僕の好きな死生観ものということが分かり、割とすぐ購入リストにぶちこんだのでした。
大体のお話
なんやかんやありまして、主人公である沢人とヒロインの亜透 藍、佐倉 みずほ、糸数 怜、男友達である守弥 影士の5人でバンドを組も、藍の住む豪邸を使って合宿をすることに。
そこで沢人は、藍の双子の妹、鈴と出会う。
鈴はバンドメンバーのサポートとして合宿に参加していた。
こっそりとカバンに忍び込んでいた従姉妹の千佳、影士の
父親で執事の影幹、鶏のエリザベスも一緒だった。
青春を凝縮したような合宿の日々の中、沢人は藍とうりふたつでまったく性格の違う鈴に惹かれていった。
そして、転機が訪れる――
Genetic deficiency Organ Dysfunction Syndrome.
それはGODS(ゴッズ)と呼ばれる病。
原因は不明で治療法は無く、罹患部に健康な臓器を移植する以外に
助かる道はない奇病。
世界中に蔓延し人類を窮地に陥れている。
人類は臓器移植用のクローン人間「ラブレプリカ」を生産するとい
う道を選択していた。
人間が生きていくためにはラブレプリカの犠牲が必要だった。
そして沢人たち学園生にはひとつの重要なカリキュラムがあった。
──命の授業
合宿所へ一緒につれてきていた鶏のエリザベスはその教材だったのだ。
担任の咲子が突然合宿所へ姿を見せると、エリザベスを食べろという。
人間は生きるためにラブレプリカを殺している。
それを強く認識するために課せられていた授業だった。
命の授業を経て、またなんやかんやありまして、沢人と鈴が付き合い始める。二人が深く結ばれたのち、 鈴はあとで沢人に聞いてほしいことがあると言う。
まどろみから沢人が目覚めると、となりにいたはずの鈴がいない。
沢人は合宿所内を探し、そして横たわる鈴の姿を見つける。
鈴は目覚めない。
いったいなにがあったのか。
鈴が聞いてほしいことというのはいったいなんだったのか。
みずほとの関係、影士の決意、怜の抱える疑問、千佳の生い立ち、
そして藍と鈴という双子の謎。
沢人の選択がすべてを巻き込み、運命の歯車はゆっくりと回りだす──
(ほとんど公式サイトより抜粋)
攻略感想
大体の内容がネタバレになってしまうので伏せますが、この作品はラブレプリカと人間のどちらにも親しいものが居る主人公がラブレプリカの命を奪わないと自分達が生きていけないという現状に苦悩し葛藤するさまが繊細に描写されています。
何故ラブレプリカでないとGODSは治らないのか、何故鈴は亡くなってしまったのか、√を進めるごとに少しずつこの作品が創り出す世界の真実、闇、ラブレプリカという作品が伝えたいことが露見していきます。
一字一句頭の中で噛み締めながら進めていたので割とボリュームを感じましたが、実際の内容はそこまで長くありません。(内容が難しいのでやっぱり時間はかかりますが)
簡単に人が死に、それを回避する為に人の姿をしたラブレプリカを殺す必要がある。
しかしラブレプリカは人間と同じように食事もするし恋もする。
だったら僕らとラブレプリカの違いはなんなのだろう。ラブレプリカを殺すのと人間を殺すのは何が違うのだろう。
そんな事をプレイしながらぐるぐると考えていました。
総評
ラブレプリカってなんなんだ。それ以前に人間という概念はどうやって定義されているのだ。
パッと答えが出せない自分に驚きます。
正直、この作品に出会えて良かったと非常に思いました。こんなよく分からん記事にするぐらいなのでまぁ当然っちゃ当然なんですけど。
亜透の亜って二番目って意味があるんですよ。人間の代用品、まぁそういう意図なのかなあって。
あかべぇそふとすりぃさんの生命のスペアでもそんな説明がありましたね。璃亜ちゃんは結局その役目を果たすことはなかったですけど。
「お前は人間か?では人間という証拠を見せてくれ。見た目も何もかも変わらないラブレプリカと違うということを」
この作品が訴えたかったのはまぁこういう事なのかなって、終わらせた今ぼんやりと思います。自分の中では結論は出ているのですが、文字にできるかというと難しいのでまだまだですね。
FluoriteさんのMissing-X-Link ~天のゆりかご、伽の花~と同じようなテーマなので、僕としてはとても満足度の高い作品でした。
ただ、この作品が他の作品と違って埋もれているような印象があるのは、恐らく出た時期が悪かったのかと。
ラブレプリカが出たのが2013年と、俗に言うシナリオゲーが廃れはじめ、キャラクターの可愛さを前面に押し出した作品がメインの時代に移り変わろうとしている真っ最中でしたからね。
しかしまあ、確かに癖の強い絵柄にテキストですし万人受けするとは思いませんが、本当にやり応えのある作品ですのでもしこの記事を読んで興味が出たという方は頑張って作品を探してプレイしてみて下さい。
僕はエロゲ熱が再燃してきたので新作を消化しながら積みゲーを崩す旅に出てきます。